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ビットコイン:ムスリム向けのハラールなマイクロファイナンス

イスラム法は利子をとる貸付を禁じているため、ムスリムの資金運用の選択肢は限られている。しかし暗号通貨であるビットコインには利子が生じないので、これを利用したマイクロファイナンスがイスラムではハラールであると認められる可能性がある。

30歳のソフトウェア開発者であるMatthew Joseph Martinは以前BokuやXoomなどのテクノロジー系の金融スタートアップで働いた経験があり、ビットコインを利用してインドネシアでマイクロファイナンスのサービスを提供するというアイデアを思いついた。

ビットコインを利用した貸付

「私は副業として小さいビジネスをやっていたのですが、キャッシュフローの点で問題に直面していました。ムスリムではない方がローンを利用するようアドバイスしてくれたのですが、イスラムにおいて利子付きのローンが認められていないことも知っていました。なのでシャリア金融についてリサーチをしてみました。イスラムがどのような形態の金融を支持しているのかを理解した上で、現在市場で利用されているものをリサーチしてみました」とMartinは言う。

彼のリサーチによると、インドネシアには2.2億人のムスリムがいるにもかかわらず、その大半はイスラムで認められたマイクロファイナンスを利用できていないということがわかった。インドネシアで販売される金融製品のうち、イスラム教に準拠しているのはわずか8%に過ぎず、ビットコインを利用した小規模融資や利益共有の仕組みを作ることができればうまくいくのではないかと考えた。

「ここには満たされていないニーズがあり、解決しなければいけない問題は大きいということに気づきました。私には金融テクノロジーの経験があり支払や送金を専門としていたので、類似製品を作った経験を活かして、この問題を解決することにつながりました」とMartinは言う。

彼が2014年末に立ちあげたサービス「Blossom」は、複数の個人投資家から資金を集め、そこから上がる利益を共有するというモデルである。投資家は自らの投資金を事業に向けて、それが成長することによって得られる利益の一部を受け取ることでお金を手にすることになる。Blossomは暗号通貨のビットコインを利用しており、電子的に資金を移動させることで、迅速かつ安全に資金を移動し認証を受けることができるようになる。Blossomはサービスを立ちあげてから200件程度の事業に対しマイクロファイナンスを提供している。

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