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ハラル食でお迎え万全 ルスツリゾートに中東6大使 13日から国際会議

【留寿都】中東6カ国の駐日大使が13日から2泊3日で参加する国際会議を控え、滞在先のルスツリゾートでは準備が着々と進んでいる。イスラムの戒律にのっとった食事を提供できる「ハラル認証」取得後初の大型会議で、同リゾートは「イスラム教徒を受け入れてきた実績を本国に伝えてほしい」と期待している。

 一行は13日のビジネスフォーラムで高橋はるみ知事らと今後の北海道との交流について意見交換し、会食する。14日は京極町のふきだし公園などを訪れ、15日に札幌市内を観光して帰京する。滞在中の食事は全て同リゾートを運営する加森観光(札幌)が担当する。

 加森観光はマレーシアなどで富裕層が増加するイスラム教徒の市場を開拓するため、2012年に道内外の5施設でハラル認証を取得。リゾート施設の認証は同リゾートが国内初で、イスラム教徒の延べ宿泊客数は年間2千人に上る。

 ただ、これまでの営業活動は、経費の関係から比較的近い東南アジアを中心に進めてきた。同リゾート総支配人の谷口隆朗(たかろう)加森観光常務は今回の会議を「桁外れの高額所得者がいる中東市場に乗り出す第一歩」と位置づける。

 野坂精二総料理長は事前に各大使館を取材。大使の食の好みのほか「ワインと疑われないようブドウジュースは出さない」などアルコール禁止のイスラム国家ならではの公式の場の作法を把握し、「万全の態勢でお迎えできる」と意気込んでいる。

北海道新聞