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デンマーク:ムスリム向けサービスが不十分

ムスリム・フレンドリーかどうかを判断する2018年世界ムスリム観光インデックスによると、デンマークの観光サービスや宿泊施設はヨーロッパの中でも低い順位に甘んじているということがわかった。

オランダではムスリム観光客が特製のハラール・アプリを使って近くにあるモスクを探すことができている。ドイツやスイスではムスリムの宿泊客がお祈りの際にメッカの方角がわかるように、ホテルの客室にはコンパスとクルアーンが用意されている。

マスターカードとCrescentrating社が行った調査によると、ムスリム観光客の数は増加が続いており2017年には1.31億人に達する見込みだが、デンマークではこのようなムスリム向けの配慮がされておらず、大きな機会を逃していると言う。

130カ国を対象に調査が行われた2018年世界ムスリム観光インデックスでは、デンマークの順位は84位だった。

マレーシア、インドネシア、トルコ、カタールなどのムスリム国が上位を占めているのは当然だが、スウェーデン、ノルウェー、ドイツなどのヨーロッパ諸国もハラール・ホスピタリティの分野で高評価を受けている。

2016年の時点ではデンマークは72位で、75位のスウェーデン、77位のノルウェー、97位のフィンランドなど他の北欧諸国を上回っていたが、今回は順位を落としたことになる。

スカンジナビアにおいてムスリム向けツアー旅行を企画するBorealis Destination Management社の取締役であるMehmet Taran氏は「デンマークではハラール屠畜が禁止されており、ムスリムとして生活するのは難しい」と話す。

「シャワルマであれば比較的手に入りやすいが、それでも簡単にレストランを見つけられるわけではない。特に価格が手頃でハラール肉を提供する店を見つけるためには、知っている人に聞かなければいけないだろう。」

デンマークの観光業界がムスリム客向けのサービスを始めれば、経済的なメリットも大きいことは、データからも明らかだ。

世界のムスリム行楽客は2017年に1000万人増加しており、2020年までに1.5億人になり、全ての観光客の1割に達すると予測されている。

その多くは若くて教育水準が高く、裕福なムスリムである。ハラール観光業の市場規模は現在2200億ドル(約24.4兆円)にのぼる。

「ムスリム観光は成長が早い分野なのでチャンスが有るのは明らかだが、ビジネスとするためにはムスリム観光客のニーズや好みを理解して、彼ら向けの製品やサービスを提供することが重要だ」とCrescentRatingおよびHalalTrip SadarのCEOであるFazal Bahardeen氏は報告書の中で語っている。

VisitDenmark社のCEOであるFlemming Bruhn氏は、政府観光当局はスウェーデン、ノルウェー、ドイツ、イタリア、イギリス、アメリカからの観光客誘致に目を向けていると、デンマークのメディアRitzauに語っている。

「例えばまだデンマークのことをよく知らない南部ドイツなど、限られた資源を他の分野に傾けている。しかし新しい国にも間違いなく関心があり、例えば大きなムスリム人口を抱えるインドネシアにも興味がある。」

デンマークの業界団体Horestaによると、ムスリムの祈祷室やクルアーンの客室提供を行うホテルはデンマークには存在しないと言う。

Horestaの会員であるNadeem Wasi氏はRitzauに対し「ムスリム国からの宿泊客が比較的少ないことが原因だろうが、じきに観光客は増えてくるだろう。これは単に需要の問題だ」と語った。

The Local

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