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豚骨ラーメン、アジア開拓 「味千」「桂花」など

 アジアで九州発祥の豚骨ラーメンが広がっている。九州のチェーン店が相次ぎ進出し、中国の消費者や東南アジアの華僑に親しまれている。先駆けの「味千ラーメン」を展開する重光産業(熊本市)は中国やタイなど13カ国・地域で約700店を展開する。豚由来の食品を摂取しないイスラム教徒に鶏スープを提供する企業も登場。同教徒が多いインドネシアなどでの市場開拓も始まった。

 東京や九州で「桂花ラーメン」を運営する桂花拉麺(熊本市)は年内にも台湾に進出する方針だ。昨秋には台湾南部の台南市にある百貨店「新光三越」の催事に初参加した。「台湾では豚骨ラーメンの人気が高い。今後の本格出店を視野に入れている」(同社)

 タイでは、日本で「筑豊ラーメン山小屋」を展開するワイエスフードが「山小屋」などの店名でFC展開している。「博多一幸舎」を運営するウインズジャパン(福岡市)はインドネシアで10店舗を出店している。

 新規出店も相次いでおり、昨年7月には一蘭(福岡市)が同名の店舗を香港に初出店した。カンボジアでは、福岡で「秀ちゃんラーメン」を運営するディアンドエッチ(福岡市)が夏ごろにプノンペンで1号店を出店する予定だ。

 豚骨ラーメンの特徴は豚の骨を煮込んでつくる白濁した濃厚なスープだ。みそ味やしょうゆ味もあるラーメンのなかで、豚骨味がアジアで広まったのは「味千ラーメン」を展開する重光産業の功績が大きい。

 同社は1994年に台北に進出後、中国を中心に出店を拡大。現在はタイやフィリピンなどでも直営・FC店を運営し、世界で最大級のラーメンチェーンに成長した。各国での豚骨ラーメンの消費者は中国系移民が中心。重光克昭社長は「中華料理で豚骨スープが一般的だったことが受け入れられた一因」とみる。

 数億人ともされる東南アジアのイスラム教徒を狙った取り組みも始まった。ワイエスフードは豚由来の成分の摂取を禁じたイスラム教の戒律に従った「ハラル」対応の商品を開発した。鶏を原料にしたスープを開発。新製品は今春にインドネシアの「山小屋」の店頭に並ぶ。競争が激しくなるなかで「イスラム教徒をいち早く取り込む」(緒方正憲社長)のが狙いと話す。

日本経済新聞

 

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