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イスラム圏の観光客呼び込め 宇都宮大の留学生がホテルのハラール食など視察 日光

【日光】イスラム教の戒律にのっとった料理「ハラール食」やおもてなしを宿泊施設側に学んでもらおうと、宇都宮大国際学部のマレーシアの女子留学生3人が10日、鬼怒川温泉のホテルを巡り、施設の視察や提供されたハラール料理を吟味した。企画した同大の友松篤信名誉教授(65)は「今回の結果をイスラム圏の誘客対策に役立ててもらい、観光振興につなげることができれば」と期待を寄せている。

 ハラール食とは、イスラム教が摂取を禁じる豚肉やアルコールなどの食材を使用していない料理を指す。

 今回の視察は同大の地域貢献活動支援事業の一環で、初めての試み。外国人誘客を目指す同温泉の「グランドホテル夢の季」や「鬼怒川パークホテルズ」など計4カ所の協力を得て実施した。

 友松名誉教授はマレーシア人の留学生3人を連れて宿泊部屋や露天風呂を調査。留学生らはアルコール飲料を部屋の冷蔵庫から取り除くことや、露天風呂が外からのぞきこまれないような工夫が必要と指摘した。

 食事はホテルが特別に用意したハラール食が振る舞われ、学生らはサーモンの刺し身や茶そばなどの日本料理を堪能した。

下野新聞