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ハラール牛:イスラム教徒向け 五輪へ販売体制強化 /宮崎

 イスラム教の決まりに従って処理された「ハラール肉」用の牛を出荷する県乳用牛肥育事業農協の藤原辰男組合長らが28日、県庁に河野俊嗣知事を訪問し、2020年の東京五輪などに向けて、販売体制などを強化していくことを報告した。

 同農協は毎月5、6頭の「ハラール宮崎ハーブ牛」を熊本県人吉市の工場に出荷。肉の処理では、牛の頭をサウジアラビアのメッカの方向に向け、イスラム教徒が祈りを唱えながら解体するなどの決まりがあり、国内では二つの工場しか対応できないという。

 ハラール宮崎ハーブ牛は現在、東京のイスラム教徒向けの焼き肉店などに卸されているが、県内ではインターネットでしか購入できないという。藤原組合長は「五輪でイスラム教国の選手団の合宿などを受け入れられるよう、県内でもハラール牛が食べられるようにしていきたい」と話した。

毎日新聞