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国際ハラル研究研修機関(INHART)が「ムスリム・フレンドリー観光とは何か」のセミナーを丸の内にて開催

国際ハラル研究研修機関(INHART)は今月18日、「ムスリム・フレンドリー観光とは何か」のセミナーを丸の内にて開催した。IMG_2650

 INHARTはマレーシアの国立大学である国際イスラム大学に付属する研究機関であり、学内から各分野の専門家があつまり、食品工学や法学などをはじめ、ムスリムの生活やハラルに関するさまざまな研究を主導している。今回来日したノリア・ラムリ教授は、マレーシアにおいて政府レベルで採択されたムスリム・フレンドリー観光の基準制定について、中心的な役割を果たしており、ムスリム観光客の増える日本でもその基準を広めていきたい考えだ。

 「日本には来たいのだが、日本人の生活の邪魔をしたいわけではない」とラムリ教授は言う。日本のホテルをムスリム向けに作り替えたいわけではなく、ムスリム向けの食事を提供しなければいけないと主張しているわけでもない。「ただ、ムスリムが旅行中であっても最低限必要とするものがいくつかあり、ホテルの受付にでも置いといてくれればいいのだ」と話す。

 その一つの例が礼拝用のマットであったり、室内用の着衣である。同教授によると、ホテルで数着揃えれば充分なのではないかという。また、部屋の天井か机の角など、目立たないところにメッカの方角を示す矢印を記しておけば、ムスリムは日本へ訪れやすくなる。どのホテルにムスリム向け設備が整っているのかがわかれば、ムスリム観光客は優先的にそこに宿泊するようになるだろうと言う。

 INHARTからは今回のセミナーに伴って10名ほどの教授陣が来日したが、口をそろえて言うのは、意外にも食事の問題ではなく礼拝所の重要性であった。「食事は我慢すればいいけれども、昼のお祈りを飛ばすことはできない。人々の邪魔になりたくはないので、部屋に戻ってお祈りをしている」ため、結果として行きたいところにいけないことが多いと、訪日したマジダ教授は話した。「礼拝のためのスペースさえあれば、食事は食べられなくてもディズニーランドへ行ってみたい」と言う。

 巨額の投資が必要なわけではないので、一番大切なのは日本人に理解してもらうことだとラムリ教授は話す。

 日本側が受け入れ体制を拡大していくのかどうかは未知数だが、マレーシアやインドネシアなど東南アジアからムスリム観光客が今後増加していくのは確実視されている。その需要を取り込みたいという事業者は、できるだけ正しい知識を身につけて、本当に必要とされているものから手をつけていくのがいいだろう。

 今回の無料セミナーでは初心者向けの一般的な情報提供にとどまったが、INHARTは事業者向けのセミナーも必要に応じて行っている(参考:http://www.iium.edu.my/inhart-11)。これまではマレーシア国内での開催が中心だったが、今後は日本でも需要に応じて開催していきたいと言う。

 セミナーで使われたスライドなど必要な方は press@halaljapan.jpまでご連絡ください。

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