ムスリムやベジタリアンが購入可能な食品がアプリ上でわかる「食品判定システム」を開発/NTTドコモ
株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は、食の禁忌を持つ人々がコンビニやスーパーで食品を購入する際に、商品棚をスマートフォンなどで撮影するだけで、対象の商品が口にできるか否かを判定できる「食品判定システム」(以下、本システム)を開発いたしました。
2020年に向け、訪日外国人の増加が期待され、日本の食品が注目されることが想定されます。その際、ムスリムやベジタリアンが持つ食の禁忌をこれまで以上に理解することが必要と考えられます。
これまでムスリムやベジタリアンは、日本の店頭で食品を購入する際、商品を一つずつ手に取り、日本語で書かれた原材料名を翻訳アプリなどで確認し、口にしてよいか判断し購入する必要がありました。このような日本における食品購入の不便さから、自国から食品をわざわざ持参するケースもありました。
本システムは、ドコモの「商品棚画像認識エンジン」※1を活用し、商品の原材料データと禁忌情報から、特定の商品を判定することができます。そのため、利用者は、商品棚をスマートフォンなどで撮影するだけで対象の商品が口にできるか否かを判定することが可能になります。
これにより、食品を手に取り翻訳された原材料名を解読する必要がなくなるため、購入にかかる手間を減らすことが期待できます。
また、本システムを活用したサービスを、9月26日(水曜)から12月31日(月曜)の期間、フードダイバーシティ株式会社のムスリム・ベジタリアン向けレストラン検索アプリ「HALAL GOURMET JAPAN」内でトライアル提供いたします。
ドコモは、中期戦略2020「beyond宣言」におけるソリューション協創を推進しています。本案件は、研究開発部門・法人部門にて組織横断的に混成チームを構成し、お客さまの課題解決を図る取組み「トップガンTM」にて創り出しました。
今後もドコモは、様々なパートナー企業の生産性向上や社会問題解決につながる取り組みを進めてまいります。
「商品棚画像認識エンジン」は、ドコモのAI技術を活用した画像認識エンジンであり、NTTグループのAI「corevo®」を構成する技術です。
「食品判定システム」の概要
1. 利用環境
端末:スマートフォン、タブレットなど
Android OS 4.0以上、iOS 8.0以上
利用料金:無料
2. アプリイメージ
フードダイバーシティ株式会社提供の「HALAL GOURMET JAPAN」のアプリ上で利用可能です。
視覚的にわかりやすくするため、口にしてはいけない品目が含まれていない食品は色分け表示されます。現時点では、ムスリムとベジタリアンが対象です。
また、食品購入の判断基準はユーザによって異なるため、表示された判定をユーザが最終的に判断する使い方を想定しています。
3. その他
食品の種類はニーズが高い商品を選択しており、現段階ではコンビニやスーパーなどのお菓子、スイーツ、おにぎりを対象としています。今後も、ユーザのニーズに合わせ食品の種類・数は増やしていく方針です。
また、食品メーカーや小売店のインバウンドマーケティングにも活用できるように本機能のソリューションとしての検討を進めていきます。
4. ドコモのAI技術を活用した画像認識エンジンの特徴
ドコモのAI技術を活用した画像認識には複数の商品が写った写真から、個々の物体の位置を検出する”物体検出”と検出した物体を画像データベースと照合させ、どの商品に該当するかを特定し、認識する”特定物体認識”の大きく二つの技術があります。この技術を活用することで、陳列商品の状況(商品の重なり、商品の向きなど)に依存することなく、正しく検出することができます。
「corevo」は日本電信電話株式会社の登録商標です。(http://www.ntt.co.jp/corevo/)
「トップガン」は、株式会社NTTドコモの商標です。
報道発表資料に記載された情報は、発表日現在のものです。仕様、サービス内容、お問い合わせ先などの内容は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。
プレスリリース詳細はこちら