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IMFがイスラム金融の検討を開始

国際通貨基金(IMF)は世界中で広がりつつあるイスラム金融の構造的問題への対策を検討するため、外部の諮問グループと初めての協議を開始した。

イスラム金融は主に中東と東南アジアに大きな市場を持っているが、ムスリムが多い諸国で大きなシェアを獲得しているだけでなく欧米市場にも広がりを見せており、規制当局による監視の目も厳しくなってきている。

外部諮問グループには、マレーシアのイスラム金融委員会やバーレーンのイスラム金融機関会計監査機関など、9名の委員から構成される。

この諮問グループはIMFの主導によって組織され、今後は業界の政策課題を検討し団体間での協力を奨励していくことを目的としている。先週ワシントンで開かれた会議では中小企業への貸出をどのように改善していくのか、そして金融業の規制基準バーゼルIIIがイスラム金融にどのような影響を与えるのかなどを話し合った。

イスラム金融機関は基準を満たすために必要な質の高い流動資産が不足しているほか、預金への規制について不確実性があるという問題がある。

業界ではこの不足を補うための方法を模索しており、マレーシアに本拠をおき諮問グループの委員でもある国際イスラム金融流動性管理機構(IILM)では短期イスラム債を発行するなどして対応している。

しかしクウェートの中央銀行総裁Mohammad al-Hashel氏が8月にIILMのセミナーで語ったところによると、イスラム金融機関ではない通常金融機関が自由にスクーク債を売買することで問題が悪化していると言う。

スクーク債は通常の債券よりも収益率が高いことがあるため、一般市場での取引では小さなイスラム金融機関よりも、資金力のある通常金融機関が高い値で買い占めることができてしまう。

また、利子が生じる債権を購入できないイスラム金融機関はスクーク債を手放したがらず、二次市場での売買があまりなくなり、更に購入が難しくなっている、とal-Hashel氏は語る。

「こういった状況の直接的な結果として、イスラム金融機関は現金への依存度が通常金融機関よりも著しく高くなるということが、経験則からわかってきている。」

トムソン・ロイターの調査によると、イスラム金融機関は昨年末の時点で1.2兆ドルの資産を保有しており、湾岸諸国の総預金額の4分の1、マレーシアでは5分の1を占めているという。

Business Insider

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