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マレーシアが国際的ハラール認証団体を設立へ

国際的なハラール認証制度を確立しプロセスを監督していくため、マレーシアが国際協力体制の構築に乗り出した。

4月3日にプトラジャヤで発足した国際ハラール機関委員会(IHAB)は、世界中のハラール認証機関における認証発行プロセスの合理化を目指す。

この機関はJAKIMが承認提携している42カ国69団体により構成されており、JAKIMが委員長を務める。

JAKIMのハラール部局長Datuk Dr Sirajuddin Suhaimee氏は貿易障壁を撤廃してハラール産業の発展を目指すため、認証制度の共通理解と相互認証を築いていくことになると話す。

クアラ・ルンプールで開かれた世界ハラール週間2018において、「IHABに対する提案について、すべての加盟団体が合意に達した。JAKIMが委員長としての役割を務め、本部をマレーシアに置くことには反対がなく、全ての加盟団体が賛成した」とメディアに発表した。

認証プロセスの統一化のほか、認証団体への研修や市場拡大の援助などに取り組むとSirajuddin氏は言う。

現時点で新団体が世界統一のハラール認証を作ることは不可能だが、その可能性を今後に残して発展させていくという考えである。

マレーシアの副首相Datuk Seri Dr Ahmad Zahid Hamidi氏は開会の挨拶において、マレーシアは世界ハラール産業の指導者として国際的な役割を果たし、国際的な認証態勢を確立してビジネスの促進を目指すと共に、各国間の戦略的なパートナーシップと協力体制を作っていくと言う。

同氏によると、マレーシアはIHABの他にも地域初となるハラール国際研究アカデミーを作ろうとしていることにも言及した。

「我々は成功するための責任があると言ってもいいだろう。この目標を世界的な規模で実現する必要性がこれほど高まったことは無いだろう」と言う。

また、Ahmad Zahid氏はハラール産業の規模は昨年のマレーシアのGDPの7.5%を占めるに至ったことも発表した。

ハラール市場を見ると、2017年に434億リンギット(約1.2兆円)のハラール製品が輸出され、ハラール・マレーシア・ハラール・パークには133億リンギット(約3700億円)が投資されている。

「マレーシアは世界イスラム経済指標において5年連続で1位を記録している。イスラム経済のエコシステムが堅調であり、イスラム金融およびハラール食品の市場においてマレーシアが大きなシェアを獲得している証拠だろう」と言う。

トムソン・ロイターが発表した報告書「State of the Global Islamic Economy 2017-2018」では、2021年までにイスラム経済は3兆ドル(約320兆円)に達するだろうと予測している

この調査ではハラール食品、イスラム金融、ハラール観光、モデスト・ファッション、ハラール・メディア、レクリエーション、ハラール医薬品・化粧品をイスラム経済として定義している。

また、総理大臣省の大臣であるDatuk Seri Abdul Rahman Dahlan氏によると、2018年のハラール製品輸出は5%成長して450億リンギット(約1.2兆円)になると予想している。

「ビジネス・チャンスが拡大していることを示しているだろう。世界中のムスリム市場は2030年までに7.7兆ドルに達すると見られている」と言う。

The Malaysian Reserve