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観光庁がムスリムおもてなしガイドブックを作成

日本政府観光庁は8月26日、ムスリムおもてなしガイドブックを作成したことを発表した。guidebook

26日に送られたプレスリリースによると、東南アジアからの旅行客に対するビザ要件緩和やLCC就航により、マレーシアやインドネシアのムスリム訪日客が増加することが見込まれている。来日した旅行客が滞在中に不便を感じることがないよう、飲食店や宿泊施設が対応するためにガイドブックが作られたという。

ガイドブックは基礎知識編(16ページ)、実践編(36ページ)、付録編(12ページ)により構成されており、イスラム教に関する基本情報から、店舗で実際にどういう対応ができるのかまで幅広く網羅した内容になっている。

特に実践編は一律的な対応を事業者に求めているのではなく、各飲食店がどのような食事を用意できるのかによって変わる表記や対応方法を細かく説明している。例えばメニューの一部だけムスリム対応する場合の表記方法や、みりんの代用品、旅行会社や宿泊施設の事例など、多岐にわたる情報が含まれている。

ガイドブックは全般にわたって、宗教に関する啓蒙よりも、「どうやって旅行客に適切な情報を提供するか」ということに主眼が置かれており、事業者にはわかりやすい内容になっているだろう。付録編では英語でどのように説明するのかが簡単にわかるよう、日英併記の表が付けられている。基本的な知識は当然必要になってくるが、それぞれの飲食店や宿泊施設が、ムスリム対応のために自分たちができることを見つけやすい形になっていると言えるだろう。

これまでも北海道や東京、沖縄など各自治体が独自のおもてなしガイドブックを作成してきたが、今回の観光庁によるガイドブックはゆるやかな情報提供にとどまらず、より実践的で踏み込んだ内容になっている。今後、日本国内におけるムスリム対応のベンチマークとなっていくだろう。

日本政府観光庁
基礎知識編: http://www.mlit.go.jp/common/001101141.pdf
実践編: http://www.mlit.go.jp/common/001101142.pdf
付録編: http://www.mlit.go.jp/common/001101143.pdf

参照
北海道:                                                                                              http://www.visit-hokkaido.jp/t/company/data/index2.html 
東京:  http://gotokyo.org/jp/administration/h26/documents/msrim.pdf 
沖縄:  http://www.visitokinawa.jp/oin/sites/default/files/manual/Muslim_200dpi_0303.pdf