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礼拝室が設置されない2018年冬季五輪

韓国観光局(KTO)は反イスラムキャンペーンが起きたことにより、2018年冬季五輪において江陵で観光客向けに移動式礼拝室を設置する計画を中止した、と市観光当局がアル・ジャジーラに語った。

韓国国民5100万人のうちムスリムは0.2%に留まっているが、冬季五輪中にムスリム観光客の増加を見込んだKTOは、「ムスリム・フレンドリー・コリア」を宣伝するため礼拝室の設置を決定していた。

しかし一部団体から「強い反対」があったことを受け、江陵市の職員はこの計画を中止することにした。

「一部宗教団体から強い反対があり、冬季五輪中に抗議運動をすると脅された」と市観光課長のKang Suk-ho氏はアル・ジャジーラに語った。

「交渉の場にはついたのだが、最終的には計画は中止せざるを得なかった」と言う。

Kang氏は「宗教団体からこれほど極端な反発が来るとは思っていなかった」と言う。

「江陵駅に礼拝室の施設を設けるというアイデアは素晴らしいと思った。(計画への反対があったことは)残念だ」と説明した。

全てのインドア競技は江陵で開催される。

ムスリム観光客増

過去数年間で韓国に来る観光客は増加傾向にある。KTOによると2016年には前年比33%増が記録されており、2017年末に120万人となっている。

可能性の高いこの市場に食い込むため、韓国はレストランのハラール認証や礼拝室の数を癒屋してきており、ソウル観光局は首都近辺のムスリム・フレンドリー・レストランを宣伝するビデオを作成している。

KTOは「リピーター訪問を増やすためには満足度を上げる必要があり、観光客の利便性を向上すること」を目指していると昨年プレスリリースの中で述べている。

韓国ムスリム連盟(KMF)は「オリンピックは一つの国、文化、宗教を超えて調和を実現するべき」といい、終始するという決定に落胆を示した。

「韓国はホスト国として思いやりを持った理解が欠けているということを示してしまった」とKMF代表Lee Ju-hwa氏はアル・ジャジーラに話した。

「礼拝室の設置が特定の宗教を優遇していると文句を言うのではなく、異なる信仰や宗教を思いやる気持ちを啓蒙していく必要がある」と加えた。

KTOの広報責任者Kim Yeong-ju氏によると、礼拝室は複数宗教で使用できるものであったと言う。しかし、反対派である平昌五輪江原市民イスラム対策連合が冬季五輪に来るムスリムにターゲットを絞った反対運動を展開した。

「もしすべての宗教が対象だというのなら、なぜ沐浴用のスペースがあるのか」と反対派のSeo氏は言う。

「エジプト人から聞いたところ、飛行機に乗っている時や車の運転中は例外としてムスリムもお祈りをしないと言う。であれば、オリンピック期間中も同じようにするべきだ。」

「政府は既にオリンピックのために税金を投入しすぎており、礼拝所設置のためにこれ以上お金を使うべきではない。」

反対派は礼拝所設置に反対するオンラインの請願書で、すでに56,000人以上の署名を集めている

しかしオリンピックで韓国を訪れるムスリムの一家にとって、礼拝所設置の中止は危険な前例になるかもしれない。

「オリンピックで礼拝所があれば素晴らしいことだが、それ以上に大きな不安は、これからの前例として踏襲されていくことだ」と観客の中の一人のムスリムがアル・ジャジーラに語った。

「礼拝はホテルの裏や道の隅でやることもできる。礼拝所設置に反対することで得られるものは殆ど無いということに反対派は気づいてほしい」と話した。

Al Jazeera

 

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