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マレーシア国際ハラル展示会“MIHAS2019”、スタート ~「ハラルを知りたければ、MIHASへ」~

MIHAS会場入り口
MIHAS会場入り口

4月3日、“MIHAS2019(マレーシア国際ハラル展示会)”がスタートした。16回目を迎えた今回のキャッチフレーズは、「ハラルを知りたければ、MIHASへ」。初日の来場者は7,000人(昨年は4,000人)、最終日までには25,000人の来場が見込まれている。なお、日本からの出展は9社で、バイヤーとして訪れたのは10社だ。

さて、世界最大規模のハラル見本市に成長した今年の展示会で大きな注目を集めたのは、「東京オリンピック・パラリンピックを翌年に控えたニッポン」だった。

オープニングセレモニーでハラル認証交付式

ハラル認証授与式/ハラル認証
オープニングセレモニーでのハラールキッチン楽へのハラル認証授与式/JAKIMからハラールキッチン楽に授与されたハラル認証

開会に先駆け、MIHAS関係者、マレーシアを始めとする各国のハラル産業従事者らが、「オリンピックを控えた日本マーケットに注目している」と言及。また、各国記者らは、「オリンピックに向けたニッポンのハラル対応は?」、「選手、観客に向けたハラルの徹底度合は?」等への情報を求めて奔走していた。

このような状況の中、オープニングセレモニーがスタート。冒頭のステージ上で、東京オリンピック・パラリンピックに向けた日本企業とマレーシアのコラボレーションの一環として、JAKIM(マレーシア政府ハラル認証機関)から「ハラールキッチン楽」に対するハラル認証授与式が展開された。ハラールキッチン楽とは、株式会社キュアテックス(日本)、BGRフードサービス(マレーシア)による合弁事業によるセントラルキッチンで、熊本県天草に工場を設置する。世界のハラル認証機関の中で最も厳しいとされるJAKIMによる認証を受けた日本初のセントラルキッチンとなった。

ハラールキッチン楽のブース
MIHAS会場に設けられたハラールキッチン楽のブース

キッチンが提供するメニューは、日本食とマレーシアの伝統料理の数々。マレーシア料理に欠かせないソース等は、JAKIMから同様に認証を受けているBGRのマレーシア工場で作られ天草へ運搬、日本の原材料と合わせて天草で最終的に調理される。保存料、人工香料、着色料は一切用いられない。

サテイ・バーガー/ジャワ・ミー
ハラールキッチン楽のサテイ・バーガー 味・クオリティ共に絶品 /ハラールキッチン楽のジャワ・ミー 臭みの一切ない濃厚な魚介だしの麺料理は高級料理店以上の仕上がり

天草に工場を設置したのは、原材料の調達地に近いこと、また、食品業界での従事経験者で、既に一線を退いた熟練のスタッフを確保できたことが大きい。最高齢スタッフは74歳で、「非常に価値ある仕事をしてくれる」と、キュアテックス、BGRともに、大きな信頼を寄せる。

日本のハラル認証を受けていながら、JAKIMの認証を受けた理由

藤代政己氏/SOH CHUNG-KY氏
キュアテックス会長藤代政己氏(左)とBGRフードサービス社長SOH CHUNG-KY氏

キュアテックスがF&B分野でハラル事業への参入を決めたのは、2年前の2017年に遡る。「オリンピックが近付く中、日本におけるハラルに対する認識や体制が、訪れる人々の数に対して、まだまだ不十分であると感じていました。誰もが安心して滞在してほしい、せっかく日本を訪れる機会だからこそ、すべての人々に日本食を楽しんでもらいたいと考えたことが始まりでした」と、藤代政己(ふじしろまさき)キュアテックス会長は語る。苦労した点は、みりんや酒を用いず日本食の美味しさを表現することだったという。「研究に研究を重ね、ようやく満足のいく味に辿りつくことができました」。

ところで、当キッチンは既に日本の認証機関からハラル認証を受けていた。さらにJAKIMによる認証を受けた理由について問われると、「当社のターゲットは世界です。世界へ進出するためには、世界でナンバー1とされるJAKIM認証を取得しなければ、安心していただけないのではないかと考えました」と藤代氏。シンガポールに拠点を有していたキュアテックスは、BGRとのコネクションを生かし、認証取得に向けて動き始めた。

認証を受けるには、原材料、調理器材、物流等、あらゆる項目での検査をクリアーしなければならない。JAKIMによる検査は9か月に渡り、認証交付が決定したのは4月1日、MIHAS開会2日前のことだった。

ハラル認証取得により広がるマーケット

マレーシア貿易開発公社CEO ワン・ラティフ・ワン・ムサ氏

マレーシア貿易開発公社CEO ワン・ラティフ・ワン・ムサ氏

ハラールキッチン楽へのニーズは急速に高まっている。東京銀座のレストラン、大手ホテル、百貨店(中元商品)、高速道路のサービスエリアなどから商品提供の依頼が届き始めた。ハラル認証への道のりは長く厳しい。しかし、認証取得後の可能性は大きい。

MATRADE CEOのワン・ラティフ・ワン・ムサ氏は、次のように述べる。「日本企業にとって、ハラル認証取得への近道は、マレーシア企業との協力体制を持つこと、または、まずマレーシアへ進出することではないでしょうか」。ハラールキッチン楽の手法は、ワン・ラティフ・ワン・ムサCEOの言葉を体現したやり方と言える。

「ハラルを知りたければ、MIHASへ」。このキャッチフレーズが、心に深く響くMIHAS2019が幕を開けた。

ハラルをよく知るために

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