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イスラム教徒に和食を 県食品協がハラール認証推進 石川県

 世界人口の4分の1を占めるイスラム教徒に和食文化を発信するため、石川県食品協会は今年度、イスラム教の戒律に従って製造されたことを示す「ハラール認証」の取得を県内の食品会社やホテルに促す事業に乗り出した。海外視察を企画するほか、研修会を開催するなど、イスラム文化に理解を深めてもらい、ユネスコの無形文化遺産に登録された和食文化を石川からアピールする。

 ハラル・ジャパン協会(東京)によると、ハラールはアラビア語で「(イスラムの教えの)よいもの」を指す。豚肉やアルコール類を含む食品は「悪いもの」とされ、避けるように経典で定められている。豚以外の動物でも肉の処理方法が細かく定められている。

 これらに違反しないことを示す「ハラール認証」が各国に複数存在し、適正と認められた商品にはハラールと記したマークが付く。

 世界には18億人のイスラム教徒がおり、ハラル・ジャパン協会によると、食品以外も含めた市場規模は310兆円で、国内でも輸出を手掛ける大手食品企業を中心に認証取得が進む。

 県食品協会によると、県内には認証を取得した企業はまだない。同協会が昨年7月に勉強会を実施したところ、食品会社の担当者ら20人が参加し、今年1月の第2回にはホテル関係者を含む約40人が出席した。

 同協会では2カ年計画で事業を進める考えで、イスラム教徒が多い東南アジアでの食品展示会や商談会への参加を呼び掛ける。森山直喜専務理事は「和食文化を担う県として一つでも多くの企業の認証につなげたい」と話した。

 県内の飲食店や大学でも積極的に「ハラール料理」が提供されている。金大では2010年から、自然科学研究科本館の食堂でベジタブルカレーやチキンステーキなどを用意する。

 金大生協によると、「街でうどんやそばを食べてみたいけど調味料に何が使われているのか不安で食べられない」と嘆くイスラム圏留学生もいるという。北俊之常務理事は「学生が安心して食べられる料理が県内にも増えてほしい」と企業の認証取得に期待した。

 野々市市のインド料理店「マザー」でも注文があればハラール認証を受けた鶏肉の料理を提供している。藤井喜代美オーナーは「ハラール料理は日本の精進料理と同じで、体に優しい非常に理にかなったもの。日本人にも一度食べてもらいたい」と話した。

 県内では昨年12月末現在、イスラム圏のインドネシア、パキスタン、バングラデシュの492人が在留している。

北國新聞

 

 

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