ムスリム対応レストランを求めて浅草へーーシリーズ② 成田屋
この2~3年で浅草は様変わりした。東京メトロが積極的にPRを行ったことも手伝ってか、観光のために浅草を訪れる都内に住む若者が増えている。流行に敏感な彼らがSNSで街の様子を発信し、旬でリアルな情報をキャッチした海外の観光客が足を運ぶという図式ができあがっている。当然、ムスリム対応のレストランが増えているということで、全5回に渡って浅草の最初事情をお伝えしていこう。
シリーズ② 成田屋
TX線「浅草」駅から徒歩10分ほど歩くと、東京メトロの動画広告でもお馴染みの土産店が並ぶ西参道通り商店街となる。仲見世通りとはまた違った雰囲気で、「今」を感じさせる和の小物やアクセサリー販売店や、金魚すくいができるスポットなどが人気だ。この商店街の橋に成田屋はある。たたずまい、席数ともにごく普通のラーメン店に見えるが、礼拝スペースが完備され、ハラールへのホスピタリティーは抜群だ。
礼拝できる場所は2階の奥。小さいが清潔に保たれている
魚介の風味満点のやさしい味
豚肉を使わず、鰹、昆布、野菜などから出汁をとり、マイルドなかえしを使って仕上げた優しい味のラーメンが供される。汁なしのそばのほうが海外のひとは食べやすいということから、混ぜそば、つけ麺メニューもひととおり揃っている。ラーメン、汁なしそば共に色が濃い目だが味はしつこくなく、餃子などのサイドメニューもあっさりとした味に仕上がっている。「特製成田屋ラーメン」1,300円。
隠れた人気のカレーもぜひ
ほろほろと箸でほぐれるほどに柔らかく煮られた鶏肉がたっぷり入ったカレーはマレーシア風。マレーシア人のシェフがセントラルキッチンで大鍋で作っているため、深みのある本格的な逸品となっている。スパイスの香り豊かなカレー目当てで訪れる常連客も多いとか。「成田屋カレーライス」1,300円
ムスリム対応の取り組み
シェフは流ちょうな日本語で料理の説明をしてくれ、日本のラーメン事情にも詳しい。魚介と野菜のスープには加水多めの平打ち麺を合わせ、香ばしく焼いた鶏肉を添えるなど、工夫している。すべての料理において添加物不使用でヘルシーなのも嬉しい限り。2階でハラール対応の料理教室を行うこともあり、地域に密着したサービスを心がけている。
CRESCENT RATINGはAAA認証。インスタのハッシュタグを見て海外から「ニッポンのラーメン」を食べに来たムスリムのひとも安心して楽しめる。
成田屋
- ハラール認証 ◯
- ハラール肉使用 ◯
- 豚肉なし ◯
- ハラール調味料使用 ◯
- ハラール料理 ◯
- ベジタリアン料理 –
- ムスリムオーナー –
- ムスリム料理人 –
- ハラール保管庫使用 ◯
- ハラール厨房・食器使用 ◯
- 祈るところ ◯
東京都台東区浅草2-7-13 Google Maps
TEL:03-4285-9806
11:00~22:00/土日~20:00